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砕け散るところを見せてあげる  


滅多に書かないだろう「小説」というジャンルで触れたいと思います。
文章書くのも読むのも本当に苦手なんだけれども、残したいこの思い。

砕け散るところを見せてあげる (新潮文庫nex)
竹宮 ゆゆこ
新潮社 (2016-05-28)
売り上げランキング: 2,633


このブログのタイトルから察してくれる通り私は「とらドラ!」という作品にすごく感銘を受けました。
その素晴らしさはまた別の機会に書くとして、とらドラのアニメを最初に見てそれからラノベ版を読んだわけですが、アニメ版とは異なる竹宮ゆゆこ先生のテンポ良い掛け合いや、胸を締め付けるような心理表現だとか、コミカルとシリアスを絶妙な配分で提供してくれるところがとても心地良くすっかりファンになってしまいました。

とはいえ私は小説業界には疎くて、たまたま新刊が出るという情報を入手しなければスルーしていたところでした。
たまたま情報を見たばっかりに急に読みたくなって発売日に入手したはいいが、本腰を入れて読む機会が今日だったのでやっと読むことができました。

で、今読み終えて頭に残っているうちに備忘録として感想を残します。


面白かった!

たまたま田丸(ギャグじゃない)は見ていなかった~
上記のような前後の文脈に全く関係ない、でも何となく面白いから入れておけ、みたな適当なギャグが何個か散りばめられていて、これがとても平常運転で、先生がいつも通りで安心しました。
あとお母さんが異常にウザいところとか、尾崎の言葉足らずなところとか、アホなキャラクターを書かせると愛らしほどに本当にアホらしくて安心しました。(素晴らしいという褒め言葉)

シリアスになると、いじめや悪に立ち向かい、どのように戦ってどのように救えるだろうかという心情だとか、とても細かく描写されリアリティを感じて読者主観で考えさせるところがあります。

色恋沙汰のなかった主人公清澄の恋心だとか、玻璃の実はかわいいところとかニヤニヤするラブコメ要素もしっかりありました。

冒頭のUFOの謎に迫る物語のクライマックスは一気に読めるほど圧巻で、時間を忘れて読破してしまいました。
私は本を読むのは苦手で、ひどい時には2ページ読むだけで眠たくなりますが(重症?)、これは4~5時間程度で完読できました。
それだけ夢中になって読めるだけで個人的な評価は高いです。
話は暗めなためレビューを見ている限りは賛否両論はありますが、個人的にはとても感慨深い作品で、この一週間くらいは余韻に浸れそうです。
こんな話も書くんだなと、竹宮ゆゆこ先生の新たな一面を見れた面白い作品でした。


↓まだ言いたいモヤッとすることがあるので「続きを読む」でネタバレあり






他作品だけど最近「僕だけがいない街」のアニメを見たせいで、物語の舞台がダブってしまい残念ながら新鮮味は感じられませんでした。
もうちょっと早く読めたら自分的に「うおおおお」ってなってたかも。旬を逃した感。

他の小説は読んだこと無いので詳しくないですが、他者のレビューによると「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」「イリヤの空、UFOの夏」なんかとも設定や構成が被っており、もはやオマージュではないかとも言われています。
イリアの空なんかはUFO設定も被っているそうな。

UFOについてはとらドラ好きとしてはちょっと待てよとサインを出します。
とらドラでも櫛枝実乃梨がUFOという単語で「自分だけしか見えない曖昧な存在→好きな人」みたいな比喩をしたかと思うけど、今回は「自分に対して集中砲火してくる太刀打ち出来ない存在→罪や悪」という比喩でまたもやUFOという単語が採用されています。
どちらも作品の中では重要なキーワードで、わざわざ意味を変えてまでもう一度UFOという言葉を使うには何か理由があるような気がしてなりません。
ただこれ以上情報がなく根拠も何もないので、竹宮ゆゆこ先生はUFOという言葉を比喩として何かを伝えたかったんじゃないかと勝手に妄想しています。
そういえば「わたしたちの田村くん」にもUFOが出てたっけ?あれは宇宙人だったか・・・?


あと冒頭の構成。騙されたーと思いましたね。
読破したときは冒頭の5~6ページが息子の話だとすぐ気付きましたが、その先の7~20ページまでも息子視点の話でミスリードしてたことすら気づきませんでした。
余韻に浸りたい+他の読者の感想を読み漁っていると、そんな記事を見つけて驚愕の事実を知ってしまいました。
こうして清澄の父が入院中にお見舞いに来たことの辻褄が合って、清澄の父はヒーローではなかったということが発覚し、まだまだ謎が隠されていたのかーと一本取られました。
物語の核に関わる細かい設定をしれっと仕込む芸当を先生はいつの間に取得したのか、これからも期待してしまう。
期待せざるを得ない。
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