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カオスチャイルド  

「おっけい」

前作カオスヘッドの舞台設定を継承した科学アドベンチャーシリーズ。
ニュージェネレーションの狂気の再来と呼ばれる連続殺人事件の謎を解き明かす。
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【ジャンル】:テキストアドベンチャー
【プレイタイム】:30時間
【クリア】:クリア済
【難易度】:簡単
【総合評価/おススメ度】:B

【映像】:B
【音楽】:C
【シナリオ】:B
【熱中度】:B
【オリジナリティ】:B

【コメント】:「11番目のロールシャッハ」言いたいだけちゃうんかい

感想

前作プレイ済み。
前作の知識は必須ではないけれど、事前の知識あればそれだけ理解が早かったり、
より深く事象を考察できたりするから、プレイしていることに越したことはない感じ。
それってつまり必須じゃん・・・
前作の設定を踏まえた衝撃の展開もあるため、やっぱりこれはカオスヘッド2と呼ぶべき作品だと考えます。

このゲームの特徴は何といっても、単なる甘ったるいギャルゲーでなく、推理小説のようなミステリーや猟奇描写ありな刺激の要素を含むテキストアドベンチャー(+αでギャルゲー)であるところでしょう。

冒頭からとあるモブキャラが不可解な事件に巻き込まれ絶命するも、謎はしばらく明かされないまま、プレイヤーは不安だけを煽られる。
一方で主人公は学園生活サイドで舞台設定を把握しつつエンジョイ。
興味本位で連続殺人事件に首を突っ込むと、別の猟奇殺人事件に遭遇してしまい登場人物もプレイヤーも一気に緊張してしまう。
前作の流れを踏襲した緊張とリラックスのサイクルが実に素晴らしいです。

初めて遭遇してしまった事件「回転DEAD」はどういったトリックなんだ!とか、二回目に遭遇した事件「ごっつぁんデス」のような人間離れした芸当がどうやってできるんだとか、そもそも力士シールってなんだとか(あのシール、実際に街のあちこちに貼られた謎シールらしいです)リアルさがあって推理モノとして見るとすごくワクワクしてきます。


しかし前作の経験より罠に引っかかってはいけません。
リアルな推理モノとして読むと残念なオチが来ることは予期してたので心構えはしてたんですが、やっぱり今作もそういう展開でした。

簡単にいえば非リアルな異能モノです。
これのせいで現実から一気に突き放された非リアルが襲いかかり、
あのトリックやこのトリックも「不思議な能力でしたー」で片付けられるのがすごく勿体無い、勿体なさ過ぎる。
ガチの謎解きを期待すると肩透かしをくらいます。

途中でプレイをやめたという意見もネットで見かけましたが、このゲームの解答に対して"冷めた気持ち"が発生したからなんでしょうか。

しかし裏を返せば、異能ありき非リアルな推理モノと割り切れば結構面白いシナリオだとは思います。

各ヒロインたちが所有する特殊能力(震災の後遺症であるが)があることによって
普段とは異なる視点で物事を観察できたり、
誰の何の能力によってそうなったのか?と別次元の推理ができる、その余地はしっかり残されています。
物語に引き込まれるという意味では、能力有無の関係なく同様に存在します。

・・・ギャルゲーとしてはどうなんだろうか。
ノーマルエンド後の各ヒロインのルートは、物語全体としてはサブエピソード(ifルート?)的扱いなのでちょっとダレる感じではありました。
恋愛な描写は随分控えめ、それでもって悲しい結末がやたら多い印象です。
結論として変わり種のギャルゲーとして見るのが正解です。

ともあれ、真エンディングではあんな展開やこんな展開になるので最後までプレイする価値は十分にあります。
しっかり読み応えのある、物語の作りとしてはテキストアドベンチャーの見本となる作品だと思います。

ネタバレ多くなりそうなので「続きを読む」でクリア後のこと追記します。






キャラ

キャラに触れてませんでした・・・
真エンディングの内容を含むチラ裏です。

・宮代拓留
主人公の男子高校生で、自称"情強"、親しい人間以外のコミュニケーションはイマイチな模様。
オタク気質なところは科学アドベンチャーシリーズ共通ですが、ナイトハルトや鳳凰院凶真と比べたらオタクレベルが随分控えめに思えるから恐ろしいです。
ただネットの情報に踊らされ"情強"を気取る姿は、現代の若者を象徴してて、共感しやすい主人公像ではないでしょうか。
一方で大切な人の幸せを願うあまり、大切な人と永遠に離れる運命を選んだダークヒーロー的な役割も超かっこいいand悲劇的。
もしカオスチャイルドのラブチュッチュでも出たら情強なあの頃が帰ってくるんだろうか・・・

ヒロインは攻略対象は5人。

・尾上世梨架
幼馴染であり幼馴染でない。
何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった感じのメインヒロイン。
通称「おっけいさん」。
白おっけいさんだけなら無垢に「おっけい」とか体傾けて「うー?」とか言っててかわいい。
黒おっけいさんが絡むと、白おっけいさんとの演技の温度差が最高に怖い。
コロコロと声音を変化させる上坂すみれって凄い奴だなーと、
ゲームそっちのけで演技力が凄いと思ってしまいました。
拓留のためとか言って殺しにかかるところにおいては、ビシィさんと共通した狂気の愛を感じます。

・来栖乃々
幼馴染で本当は南沢泉理。
何を言っているのか(略
執拗なお節介が過ぎるのがたまにキズだが、そこが正妻っぽくていいんだと思う。
しかし姿が乃々だったり泉理だったりヨボヨボだったり、ここまでビジュアルがコロコロ変わってしまうヒロインも珍しい。
普段あまりキャラデザとかは気にしないのですが、ビジュアルってやっぱり重要よね。
「美少女ギャルゲー」の定義を覆す女帝。

・有村雛絵
通称「あでぃおすぐらっしあーさん」は長い。
回転DEADで初登場し、「あなた殺されますよ」と囁くところはプレイヤーの心臓にも悪いです。
心を読む能力の理解を求めた結果、自身の心を開き拓留たちの輪に入るようになります。
「心を読む能力すら嘘」であるかというのも最初は考えましたが、その考えは野暮でした。疑ってゴメンね。
そこからは生意気な後輩を演じつつも、
このゲーム一番の常識人として色々活躍してくれます。
序盤と終盤で随分と印象が変わる面白いキャラで一番ギャルゲーっぽいキャラ。
かわいい。

・山添うき
病院で看病してた子。
「相手の妄想を現実にする」という異能バトルなら最強クラスに認定されそうな能力の持ち主、でもあまり使ってくれなかった。
うきルートで偽うきとはディソード対決ばかりで、この能力使ってたらもっと面白いバトル書けたんじゃなかろうか・・・
自己犠牲をテーマにしたうきルートも面白いけど、本編でも結人のために姉としてあり続けた功績はでかい。
でもロリメガネ、かわいい。

・香月華
ジャンクゲーマー。
不思議ちゃんだからある程度需要がありそう。
基本は無口キャラだが「ん。」に色々なバリエーション(+妙なエロさ)がありこれも需要がありそう。
あの誰得なモンスタールートは正直いらないと思ったんですが、千代丸氏のオーダーで作られた付け足しのようなルートだそうな。
妄想トリガーでやれよとツッコミ。

以下からその他キャラ。

・久野里澪
皮肉たっぷりな高圧的態度、白衣姿の天才科学者なインテリキャラ、
そして渋谷にゅうずのお姉さんボイス!すげえ色っぽいな!
おかげで種田ネキの声を認識できるようになりました。声優って偉大だ。
アニメとか見てると少女役の声もできるっぽいから演技の幅が広そうです。活躍に期待。
久野里さんは色んな真相を握っているが故に攻略の対象でないという。残念。
これはラブチュッ(略

・結衣
モブっぽいけど、重要なキーとなるキャラクター。
ゲーム購入特典にペーパークラフトが付いて、それを組み立てたら複数の箱が完成するって話を聞いたときはちょっと笑ってしまった。

・結人
長女も次女も父も、最後には兄とも離れ離れで、どう考えてもオーバーキルでしょこの子。
そのせいで結人って悔しそうに泣いてる立ちグラしか印象にないんだが・・・

・伊藤
親友ポジは危険ポジションではあるが、まさかの洗脳。
そのままプリズン送りされ出番無しとは、結構な被害者の一人でとても可哀想。
その後、出所したら誰もいませんとかリアルに悲しいと思う。

・神成さん
雛絵と久野里さんのサンドバッグ的な刑事。
いい人オーラが半端ない柔軟に対応できる有能。

・百瀬さん
続投キャラ。
前作で悪役ルートあったような気がしたけど気のせい?

・佐久間
親父。
初登場は確か写真だったと記憶してるけど、ドクター中鉢とダブって良い印象はなかった。
これは悪役だと思って読み進めたけど、中盤までは面倒見の良い見事な父親っぷりで株が急上昇。
そしてそこから見事に全てを裏切ってくれた名悪役。
背中のあの機械は最高にダサかったが、作中では特に何もツッコまれなかったのが疑問。
絶対ツッコミ待ちしてたと思う。

・和久井
教師。登場時から完全に悪役のオーラがギュンギュ出てますわ。
しかも犯人を絞り込む推理パートで唐突に候補に挙げられるという。(除外されるけど)
部活の顧問というポジション取りも絶妙で悪役を狙ってるとしか思えない。

そんなもんかな。
エリンは本当に何でもなかったのが実は一番意外だった。


名言

カントの『右手と左手の話』に、ウィトゲンシュタインが反論した話は知っているか
頭と尻が逆になっている二本のマッチ棒は、回転させて重ねれば同一のものだが、一次元人はそれに気がつかない
背中あわせになっている二つの直角三角形は、つまみあげて重ねれば同一のものだが、二次元人はそれに気がつかない
いずれも、その次元の人間に認識できないからだ。自分たちの世界に『回転』や『つまみあげる』といった行為や概念が存在すること自体、近くできないからだ
違う次元にいる者たちは、それぞれ、自分たちだけにしか理解できない世界にいる。お前が言った通り『都合のいい夢の中』---つまり、『妄想』の中にいるんだ


その次元では同じに見える形でも、多次元では別物になる
要約するということなんですが、説明の仕方というか中二病っぽさがにじみ出るすごくいいセリフだったので抜粋。
デッドスポットの説明に直結するところも高ポイント。

言いたかっただけ。


クリア後の考察

電撃オンラインで特設ページがあるのでよければ参考に。
http://dengekionline.com/elem/000/001/084/1084273/

細かく見ていけば色々と粗があった気がします。
・各殺人事件の詳細なトリックとは(ノック音の意味とか)
・うきの隣によくいた患者の爺さんは具体的に何か
・カオスチャイルド症候群の老化現象にばらつきがあったが何故か
・物語に一瞬登場した力士マスクの集団はただの信者(暴徒)という認識でよかったのか

ただ、これらの謎をさて置いて勢いだけでスルーできてるところが素晴らしい。
真エンディングにカオスチャイルド症候群を持ってきてプレイヤーに大きなショックを与える手法、勢いって大事だね。

そして拓留視点でなく、全てを忘れている世梨架視点で、
全てを知るプレイヤーからすると心が締め付けられるような切ない真エンディングでした。
(おまけ程度かと思いきや、1章分ほどのボリュームがあったのに驚きでした)

特に最後の出会い(別れ)で「いいえ、知らない人です」と回答するところとか、
あの互いのすれ違い姿が切なくも非常に美しいフィナーレだと思いました。
幸せを願うからこその行動であり、言葉にならない感情が湧いてきます。
表面上では悲劇的かもしれないけど別れることで再スタートに切り替えられる、希望のエンディングでもあります。

実はあれって、シュタインズゲートの真エンディングでオカリンと助手が出会ったシーンのオマージュだと推測してます。
あちらのエンディングでは互いに声をかけて、再会することで再スタートしています。
世界線の変動のリスクはありますが、こちらの方が表面上でも希望に満ち溢れた清々しい結末でした。

シュタインズゲートの「もし二人が出会わなければ」というシチュエーションを叶えたのが、このカオスチャイルドだと考えています。

このシチェーションの正解の選択肢は存在しません。
ただし正解は無くても色んな手段はあると思います。
「ハッピーエンドじゃなきゃ嫌だ」という受取側の意思が拒否するなら、カオスチャイルドのエンディングは微妙に感じるでしょう。
私は「こういう結末もあるんだ」という第三者の立場で一つの解答として受け取ったので、このカオスチャイルドの結末もこれ以上ないほど最高であったと言えます。

結論としてカオスヘッドより面白かったです。
シュタインズゲートの怒涛の伏線回収より劣っているのですが、それに並んで素晴らしい作品でした。
結末はもちろん、ショッキングな猟奇殺人など色んな意味でしばらく忘れられそうにないゲームになりそうです。





余談ですが、シュタインズゲートの元ネタ?の「バタフライエフェクト」という映画では
カオスチャイルドのような別れの結末を使ってます。
そしておまけ映像としてシュタインズゲートのような再会の結末も用意されています。
こういう系統が好きであれば必見です。

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