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鉄拳レボリューション  

「ビムヤ」

熱戦!成長!壮快!無料ではじめる、3D対戦格闘。
課金するかゲーム内のポイントを貯めることでキャラクターが開放される。

2017年03月04日(Sat)08時21分26秒2017年03月04日(Sat)08時24分46秒
2017年03月04日(Sat)08時29分11秒2017年03月04日(Sat)08時27分02秒

【ジャンル】:3D格闘
【プレイタイム】:30分×約3年
【クリア】:-
【難易度】:-
【総合評価/おススメ度】:S

【映像】:A
【音楽】:C
【シナリオ】:-
【熱中度】:S
【オリジナリティ】:A

【コメント】:ラウンド開始時に切断されるバグは結局直らず

サービス終了

PS3で配信された無料ゲームで、私は2013年6月にダウンロードしたのですが、
年単位で遊ぶようなゲームに化けるとは思っていませんでした。
毎日のようにコツコツ遊んだ結果、鉄拳の面白さに魅了され、
いつの間にか一人の鉄拳プレイヤーを生んでしまった怪作です。

これまでも色々なゲームをレビューしつつも、実は裏でこのゲームを遊んでいた訳ですが
(道理で他のゲームをプレイする時間がないわけだが)
このゲームに関してはプレイするという次元ではなく
風呂に入る、歯磨きするみたいに、もはや生活リズムの一部になってしまっていました・・・

しかし残念なことに、
2017年3月20日(月)を以てサービスが終了してしまい、
このゲームはもう二度と遊べなくなってしまいます。

私の長いゲーム歴にも大きな影響を与えたこのゲームについて
時期的に遅いにもほどがありますが・・・絶対にレビューしようと思っていました。


鉄拳が面白いわけ

第1作目でやる気のないレビューを書いてしまってとても申し訳ない気持ちになります。
改めて1作目の鉄拳を見返して見ると、鉄拳レボリューションと基本システムは全く一緒であることに驚きました。
ここからは鉄拳シリーズの一般的な面白さを、誤認を改めるつもりで書いていきます。

鉄拳はゲームモードを大きく分けて、対CPUのアーケードモードと対人の対戦モードがありますが、
もっぱら盛り上がるのはもちろん対人戦でしょう。
そして対人戦による読み合いがとても熱く、プレイすればするほどその読み合いが奥深いものだと分かってきます。

その真髄を見てみます。


まずはコンボゲーであること。
相手と一定の距離を保ちつつ攻撃をうまく空振りさせて、その隙きに右アッパー等で浮かしてやる。
いつのシリーズもこれが鉄拳の基礎です。

宙に浮いてしまった敵は無防備なため、ある程度の攻撃回数を確実に当てることができ、
浮かしコンボのダメージを含めると体力ゲージの約4割のダメージを持っていき、
運が良ければ浮かし攻撃が2回決まれば1ラウンド先取できるようなことも少なくなく
プレイヤーの誰もがこの浮かしを狙いにいきます。
もちろん浮かした後に最大コンボを決めれるように浮かした後の練習は何度も必要ではありますが、
それを確実に出せるようになってから試合に臨んで上手く浮かせられると、ゴリゴリ削れるシステムは
他の格闘ゲームよりも爽快です。


次にコンボに等しく大事なのは攻撃の種類、上中下(+投げ)の考え方。

上段攻撃:
ダメージ小、リーチ短、技の出は早い。ガードされても連撃しやすい。
立ちガードしゃがみガードに弱い。
中段攻撃:
ダメージ大、リーチ長、上段より遅い。コンボや強力な技が多い。
立ちガードに弱い。
下段攻撃:
ダメージ大、リーチ長、一番遅い。立ちガードを無視できる。
捌きにより無効化され反撃のチャンスを与えてしまう。
投げ攻撃:
ダメージ大、リーチ短、上段と同じくらい早い。立ちガードを無視できる。
投げ抜けにより無効化される。しゃがみガードに弱い。

大雑把に4種類だけピックアップしましたが、
いくつもの特色があり、ややこしい印象ですが、実際にプレイするとこれ以上にややこしかったりします・・・
互いの距離が縮まるとこれらのどの攻撃を選択するか、またどの攻撃をガードするかの読み合いが多くなります。

後のフレームの話にも関わってきますが、
基本的にこれらの攻撃をガードできた後は反撃のチャンスになることが多いです。
逆にガードできず当たった場合は攻撃側の方が有利となり連撃のチャンスになりやすいです。
上中の攻撃に備えて立つか、下投に備えてしゃがむか選択し、
反撃に備えるスタイルは初心者であっても上級者であっても変わることはない基本スタイルです。


さらに高度な読み合いになるとフレームの話が入ります。
鉄レボは1秒間60フレームのコマ送りの映像となっており、
各キャラクターの各技によってガード直後に攻撃側に何フレーム硬直時間があるかがゲーム内で決められています。
どのキャラクターであれ最も早い10フレームの攻撃技を持っており(それより早く出す例外キャラももちろんいるが)、
硬直が10フレーム以上あれば確実に反撃ダメージを与えることができます。
鉄拳に限らず、格ゲーでは確反なんて呼ばれたりしています。

もちろん全技をガードした後、当たった時のフレームを覚えられるのが理想ですが、
1キャラで何十種類もある技を20キャラ以上覚えるのはとても大変なため
フレームという小難しい言葉は一旦置いて、まずは「相手のこの攻撃をガードできたら確実にアッパーで浮かせられる」という
キャラと攻撃モーションを見ながら"対戦しながら"覚えていくことから始めていきます。
逆に自分も「この技を使ったら確実に浮いてしまう。多用は避けよう」という考えもできるようになり、
その後に何フレームだったかを調べることで、他にも当たる技があるなどを発見することができて
その積み重ねでプレイヤーの腕が上達していきます。


他の特徴として、3Dの特徴を活かした左右の奥行きの概念が存在します。
例えば鉄拳はボタン配置が特殊で、
それぞれが左パンチ、右パンチ、左キック、右キックに対応しており
左パンチ+右パンチ=両手パンチになったりして、
他の格ゲーにありがちな強中弱の概念で配置していません。

代わりに攻撃にそれぞれに得意な方向を持っており、
それに対抗する形で横移動の回避で攻撃を回避することができます。
この言葉も一旦置いて、突進のような直線の大技を横移動で回避できることを覚えればしばらくは十分です。

このアッパーはこの方向に弱い等、フレーム以外にも各技に細かな設定が用意されており、覚える量が多く、この知識が必要になる頃にはとっくに上手くなっている頃でしょう。
ここの知識に関しては私も不足でこれからの課題になりますが、この左右の概念も鉄拳シリーズでは恒例のシステムになっています。

最近のシリーズでは加えて、レイジシステム、ジャンプ属性技、カウンター攻撃、捌き、投げ抜け等、攻守で色々な要素が増えておりシリーズ毎に鉄拳が進化しているようですが
・浮かしコンボ
・上中下+投げ
・フレーム
基本はやはり上記3点の読み合いであり、それは昔の鉄拳も今の鉄拳も変わりません。


私はフレームの概念を意識したのも鉄拳レボリューションが初めてですし、
3年以上プレイしてもまだ全てを熟知できていませんが、
ここまで3点をおおよそ理解することができれば、対戦したときの読み合いの奥深さや、考えて行動することの楽しさを数倍に感じることができました。
本当によくできたゲームだと思います。


他の格ゲーと比較した特徴としては、コマンドが簡単です。
大技であっても一方向+ボタン1つが多く、またボタン入力後の猶予時間が長くコンボも簡単につながります
格ゲーの中ではスローテンポな部類らしいのでじっくり考えて読み合いができるようになってます。
とはいえプレイした感覚だと全くスローテンポではありませんのであまり気にしたことはなかったのですが。

それと一発逆転な要素が多いです。
というのもコンボで5割も持っていくのは端的に言えば2回食らったら負けなので、上記の読み合いの重みが増し、緊張感を与えています。
一撃が命取りなシビアな世界ではありますが、その分だけ爽快感も大きく、キャッチコピーにしているだけあります。

またランクマッチでは段位という目に見える指標があり、どれだけ自分が強いかを表すシンボルとしても役立つため、段位の高さを競うという楽しみもあります。

あとはビジュアルとしてキャラクターの見た目に色物多いです。ブルースリーとか仮面レスラーとかロボとか木とか熊とか。
技エフェクトについて3D格ゲーとしては派手で華やか、観てる分にも面白く、爽快感につながる部分もあるかと思います。

いい意味で突出しているところが多いのは鉄拳の特徴でしょうか。


実質無料

ここからは鉄拳シリーズとしてではなく、鉄拳レボリューションとしてのお話。

何と言っても無料!!
破格です。頭おかしいです。


無料と聞くとプレイ範囲が狭まるのではと不安になりますが、
鉄レボはそういうことはなく本編丸々遊び尽くすことができます。

アーケードモードは、とくにストーリーが用意されているわけではなく
2ラウンド先取の8戦連続でCPUに勝ち抜く昔ながらのスタイルで、疑似対戦や練習として遊べます。
配信当初は練習モードがなかったためよく練習として活用してましたが間もなくプラクティスモードが開放されたので現在の用途は薄めです。
プレイヤーはアーケードコインを最大2枚所有でき、それを1枚消費することで1周遊べます。
ポイントを貯めることができて、貯まると使用できるキャラクターが開放されます。
1時間ごとに1枚再配布されます。

対戦モードではランクマッチとプレイヤーマッチの二種類あり、ランクマッチはどこかの誰かと3ラウンド先取で対戦し、戦績によって段位を上げていくモードです。
ステータスが必ず付きます。(めちゃ重要)

プレイヤーマッチは部屋を作成し、プレイヤーを招待するか、入室したプレイヤー同士で対戦できます。
段位の昇格はありませんが、ステータス無しを選択できます。

どちらのマッチモードも1枚消費することで1試合遊べます。
プレイヤーは対戦コインを最大5枚所有でき、30分ごとに1枚再配布されます。
つまり無料である制約としては、0枚になったら再配布を待たないと再戦できないことくらいでしょう。

課金アイテムで、アーケードと対戦どちらでも1回遊べるプレミアムコインを購入でき、
これを利用して勝利すると1枚帰ってきて、実質勝ち続ければ無限に遊べるのですがプレイヤーの技量によりますし
30分待てば無料分でもう一戦できるし、2時間半待てばもう5戦連続で遊べるし、
時間さえあれば課金するだけのメリットは正直あまりありません。
(しかもプレミアムチケットというプレミアムコイン同等の効果を持つアイテムが期間限定でたまーにもらえた)
課金するメリットとしてはコスチュームを買える、すぐにキャラ解放できるくらいでしょうか。

睡眠時間を削れば実質1日48枚手に入りますが、
現実的に考えて夜の20時と24時みたいに間隔を空けてプレイすれば無課金でも1日10対戦はできるかと思います。
休日で暇な日は、何度もPS3を起動して1日30対戦するような日もありました。

1戦のプレイ時間はおおよそ5分ほどで、次のマッチングも早ければ5戦連続でも約30分遊ぶことができますが、
この"30分"という数字が良い意味でも悪い意味でも絶妙なバランスを生んでいます。

それは有意義な時間が過ごせるか、というところに絡んできます。

格ゲーする上で一番やってはいけないのは、良い結果を得られないことです。
良い結果としては
「理想的なコンボでKOして、練習の成果を発揮することができた」
「最後に下段を出され惜しくも負けたがガードすれば反撃で勝てたため、次回同じキャラと対戦したときの課題とする」など
逆に悪い結果としては
「相手が弱すぎて何も考えずに一方的に勝てた」
「相手が強すぎて為す術無く負けた、そもそも何も課題を得ていない」
などでしょうか。

自分もこんなこと言いつつも、相手のキャラクターの技フレームがなかなか覚えられず、
最近は特に、良い結果を得ることができてないのであまり説教臭いことは言えませんが
このように悪い結果を得たときは、大抵は30分以上プレイしてしまって集中力が切れてた場合だったりします。

集中力が切れると当然考えずにプレイしてしまい、悪い結果しか得られなくなりますので、
質の良い試合を遊ぶには30分という時間が理想的であると鉄レボやってて思いました。

もちろん集中力が続いて、悔しいからもう少し遊びたい!と思ったときは1回だけプレミアムチケットを使い本気で試合を行い、何としても結果を残すつもりで遊んでいました。
実際に勝利すると消費したチケットが1枚帰ってきますし、負けた時は貴重な有数のチケットを失って本当に悔しい思いになります。
自分の中の本気度合いが無料コインとチケットでは随分異なり、現金で賭け勝負をした時のような体験をすることができます。
この6試合目を遊んだ後は、大抵の場合は今日はやめようかーとなるタイミングだったりします。
その時間がまさに"30分"です。

また、とてもスケジュールが組みやすいということも絶妙なバランスを生んでいます。

ダウンロードした当初、私は学生でしたので一日に何回もプレイできていたのですが、
社会人になると目に見えてプレイ回数が減っていきました。

しかしそこは上手いこと調整、プレイの機会を差し込んで、
帰宅してから即座にPS3の電源を付けてまず5戦プレイ、
電源つけっぱなしで飯と風呂を済ませた2時間半後に再度5戦プレイ・・・

このように無理なくスケジュールを組み込むことに成功。
予想ですがこれが5戦に1時間もかかるゲームだったら、飽きてしまってこれほど継続してなかったかもしれないし、逆に制限が設けられて10分しか遊べないということであれば、これほどに熱中できてなかったかもしれないです。

なかなか時間を取ることができない忙しい人であっても、この鉄レボは少ない時間で遊べる優良ゲームでした。

自分にとっては積みゲーが増えていく最たる原因にもなりましたが、"30分"という絶妙な時間であったことにより、これほどに一本のゲームに熱中できたし、狂ったように毎日プレイしたんだと実感しています。


人によっては課金して良いと思いますが、大抵の場合は無課金の方がバランスのよいペース配分で遊べるだろうと思っています。

もちろん、無課金だから対戦でペナルティがあるわけではなく、製品版と全く変わらない本格的なゲームを遊べるし、昨今の札束で殴り合うようなリアルマネーが全てのゲームとは違い、時間的にも金銭的にも優しいが、プレイヤーの技量だけで勝敗が決まる、とてもストイックなゲームになっています。


余談ですが、最近は基本プレイ無料(F2P)というスタイルが主流になってますので、F2PをPS3でも取り入れてみようと、ある種の実験的な試みであると聞いたことがあるのですが、その結果何を得られたんでしょうか。

バンナムは今もサーバー維持費は掛かってると思うし、売上的には失敗してるんじゃなかろうかと心の底では思ってます。

しかし多数の人間に鉄拳を体験させることができ、稼働当初のプレイヤー数はそこそこ多かったですし、私みたいな鉄拳プレイヤーを増やしたという意味では、決して無駄なプロジェクトではなかったと思います。
少なくとも鉄拳シリーズを通しては新規ユーザーを引き込むことに成功し、次回作につなげてくれるような働きを見せてくれた作品だと評価しています。


鉄レボだからこそ面白い理由

無料以外にも評価点はあります。

まずはアップデートが盛んであったこと。過去形であるところがミソです。
当初8キャラしか使用できなかった、まさに体験版のような位置づけであったところに、リリースして半年くらいは毎月のようにキャラクターを解放するアップデートを行い、これはとても盛り上がっていました。
最終的には30人も使えるので次はどんなアップデートがくるのかと心待ちにしていた人も
少なくなかったと思います。

しかし2014/2を境に大幅アップデートが止まってしまい、
キャラは増えない、同じイベントしかやってないで、運営が露骨に怠慢になったのは覚えていますし、随時やってたのはレベルキャプの解放くらいでしょうか。
平八やオーガのようなCPUだけで見ることのできるキャラクターも解放できなかったことを思うと、データはあれどもプレイヤーキャラに仕上げる予算すらなかったのではという、結構深刻だったんじゃないかと要らない心配すらしてしまいそうになります。

とはいえ、現在もなお通信状況も良好で、海外やラグの多いプレイヤーとマッチングさえしなければストレスを感じることはありませんでした。
PSN障害以外の大きな障害も起きることなく、サーバー状態を正常なまま維持できたのは地味ながら近年のゲームで優秀だと思います。

鉄レボでは新たな試みとして成長システムと特殊技が導入されています。
成長システムは3つのパラメーター「パワー」「タフネス」「スピリット」にポイントを割り振ってキャラクターを強化できます。
アーケードや対戦で貯まるEXPによりレベルアップすると1レベルで4ポイント獲得でき、
それぞれに最大200まで割り振ることができます。

この成長システムが与えるゲームバランスの影響が非常に大きく、言ってしまえば鉄拳シリーズの黒歴史になるようなシステムです。

特に有利なパラメーターはパワーで、通常攻撃だけでなく投げや特殊技ですら軽いコンボのダメージ量まで増えるのが非常に悪質。
最大まであげると2回浮くだけでKOになることもザラになります。
これは上級者とか関係なく、たった一振りのアッパーに当たるだけで本当に呆気なくラウンド終了するので、正直面白くないことも多いですし、バランス崩壊の要因になっているとよく批判されています。

個人的にもパワー特化の相手するのは嫌いでした。
圧倒的パワーに対抗するために、私はとにかくタフネスにパラメーターを振ってなんとか3回まで耐えれるステータスをつけてました。
簡単にやられなくなった分、パワーに振れないためどうしても手数は増えてしまいがちですが、初心者のうちは練習の意味も兼ねて体力が多いほうが長く遊べ、経験を積むことができます。

自分はひとつも振りませんでしたが、スピリットは特殊技の威力や、残り体力がわずかになったときのレイジになるタイミングが早く
一発逆転を狙いやすいですが、パワーやタフネスに比べると常時発動ではないため、あまりオススメではないステータスです。

現在はレベルキャップ解放により最大400まで割り振ることができるため、ほとんどのプレイヤーはパワー200タフネス200を目指しているように思えます。
個性もクソもなくこの通りのステータスを振ってないと単純に負けやすい、初心者殺しのハンデキャップにしかなっておらず、稼働開始時よりも今の環境は悪化しています。
最大でも100ほど割り振れるくらいの黎明期の方がプレイヤーに個性が出てバランスが取れてたし、この成長システムは度が過ぎるシステムに思えました。


もう一つの大きなシステムは特殊技、クリティカルアーツとスペシャルアーツ。

クリティカルアーツは各キャラに3つほど用意されている青いエフェクトの技で、確率により威力が上がり、スピリットが高いほどその確率が高くなる仕様のようです。
大技でかつ使用頻度の高い技が割り振られているキャラにとって有利に働きますが、まあおまけ程度だと思います。

特筆すべきはスペシャルアーツの方で、通称無敵技と呼ばれるように、技の出始めは攻撃を無効化できる特徴を持ち、かつての鉄拳のシステムには無かった全く新しい攻撃技になっています。
これ、フレームの話に絡んできますが、「相手の硬直が9フレーム以下だから確反が入らないからとりあえずジャブ打って相手を固めよう」という定石の戦術が通用しなくなった、かつての常識を覆したとんてもない技だったりします。
初心者のよく言う「はめられた」という状況を打破する初心者救済のシステムとして大活躍しており、
とりあえず危なくなったら無敵技を繰り出す戦法が、冗談ではないほど強かったりして反感を買うのをよく見かけます。

もちろんリスクも存在し、ガードされると確実に浮くことになり反撃のチャンスを与えることになりますが、上級者がこぞって使いだすと、絶妙なタイミングで入れてきたり、9フレーム以下における予測が必要になります。
何より前述のパワーのパラメーターが乗ったりするため(やっぱりこれが一番クソ)バランス崩壊の要因だったりします。

これらの救済措置システムは結果的に、
無敵技はフレームの読み合いがより高度なものに変貌しただけですし、
パラメーターはパワーが原因で一撃で勝敗が決する運ゲーになってきてるし、
結果的にはどちらも初心者を殺してしまうようなあまり褒められるシステムではありません。
しかし、よくよく思い返せば、
稼働当初は確かに初心者救済のシステムとして機能していましたし、上級者に勝てるチャンスを与えていたという意味では、やはり鉄拳という高難度なゲームの入り口を広げた功績はあると思います。
この成長システムや特殊技システムは、私もその恩恵を受けて鉄拳を継続してプレイするきっかけにもなりましたから、一概に否定することはできない一長一短なシステムだと思っています。

次回作の鉄拳7ではスペシャルアーツにアレンジを加えた新たな技のみ追加で、パラメーターは実質撤廃されたそうなので、良い方向に軌道修正していると感じますので、鉄レボを超えることに期待しています。


今までありがとう

2017年03月04日(Sat)08時31分21秒2017年03月04日(Sat)08時39分23秒

単体で見れば、ベースのシステムはとても洗練されて、これほど熱中するゲームになるとは、ダウンロードした当時には微塵も思いませんでしたし、それが今や3年以上も同じゲームを継続してプレイする化物ゲームになるとは想像すらしてませんでした。
こんなに長いことプレイしたゲームは、長年のゲーム歴で初めてだと思います。

その熱量はこの駄文の量からも察して下さい笑

前作のTAG2をベースとした体験版に位置するゲームなのに、この無料版の方が断然面白いという皮肉な結果も含めて思い出に残るゲームとなりました。
(システム的に色々と差はあったことによるのですが、それは別の機会に書きます)

やりこむほどステータスがクソで、極めるほどパワーの乗る無敵技や投技がクソで、CODよりも多くのファンメッセージが届いて不快な思いはするし、理不尽な有利技コンボに何度もムカついたりしましたが、それ以上に興奮し、緊張感が常にあるゲームって滅多にないし、勝利したときの快感や興奮は何事にも代え難いです。
文句言いつつもサービスの最終日まで遊ぶんだろうと思っています。

あと一週間、2017年3月20日(月)を以てサービスが終了してしまい非常に残念ですが、
鉄拳という最高に楽しいシリーズに出会えたこと、そして最高にエキサイティングした鉄レボを私は心から賞賛したいと思います。

そして鉄レボを含めた鉄拳シリーズを、これから先も応援していきます。
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category: 鉄拳レボリューション

tag: PS3_S.鉄拳レボリューション 
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DATURA  

「人生の道の途中で気がつけば道をはずれ暗い森に迷い込んでいた」

迷路のような森を歩き、不思議な体験をするアドベンチャーゲーム
ゲーム”と“インタラクティブアート”の間にある、全く新しいエンタテインメントへの扉が開く

2016年10月29日(Sat)15時14分17秒2016年10月29日(Sat)15時32分21秒
2016年10月29日(Sat)15時57分38秒2016年10月29日(Sat)16時02分26秒

【ジャンル】:アドベンチャー
【プレイタイム】:2時間
【クリア】:クリア済
【難易度】:やさしい
【総合評価/おススメ度】:D

【映像】:C
【音楽】:C
【シナリオ】:D
【熱中度】:D
【オリジナリティ】:B

【コメント】:猟銃のおじさん怖い

イミフゲー

2016年10月のPSPlusのフリープレイ作品。
白い霧につつまれた枯れ木の多い謎の森の中をひたすら徘徊するということで、これからの寒い時期にピッタリなチョイスだと思います。

ゲームというよりもアートのようで、様々に変化するその森の風景を見て、不思議な体験を感じる、まさに鑑賞して楽しむような性質があります。
ゲーム内でも人が登場しますが、PS3にしてはのっぺりしてるし、蛇口から流れる水滴はスライム状だし・・・
注視しなければ幻想的な風景は確かに綺麗ですけれど、よくよくじっくり見るとグラフィックがPS2並・・・?
魅せる系の作品であればグラフィックにもこだわりが欲しかったかなと思います。
ひょっとするとPS Moveや3Dに対応させるためにわざと画質を落とさざるを得なかった?という予測もできます。

2016年10月29日(Sat)16時02分47秒2016年10月29日(Sat)16時01分38秒

ゲーム内でアクションを起こすときにたびたび登場する自分の手首、断面が見えてるし最初はグロテクスに思えましたが、プレイしていると不思議と慣れるもので・・・
その手のアクションの操作がいろいろと複雑です。
ボタン一つではアクションできず、扉を開けるときは、注目するのにボタンを一回押し、右スティックで手首をドアノブに移動させてボタンを一回押し、モーションセンサーを利用してコントローラー自体を右回転させてやっと扉を開くアクションができます。

ヘビーレイン」のように身体を使ってアクションを体験できますが、同時に操作性のストレスも発生してしまいます。
とくにバールでバリケードをこじ開けるシーンは今作最大難所で、上から順番に引剥さず、真ん中から剥がそうとすると、全くバールの先に引っかかってくれず悪戦苦闘してしまいました。

それとプレイヤーの移動速度が遅めなのはまだ許せるとして、木の幹がつっかえて移動が止まったりするのはさすがにストレスが溜まります。
また登れそうな坂道があっても侵入不可能であるなど視覚的にも不親切です。
マップもあるけど、全体図だけで道を示す点ではあまり活用できません。

体験による没入感と、操作の快適性のどちらを優先すべきか。
今回に関しては快適性を優先した方がよかったのかもしれません。


ストーリーは多くは語られず、謎ばかりを残して終えます。
とはいえ各所でヒントはあるので、色々と考察できるところはあります。
序盤の救急車の中が現実で、森の中は夢の中、その中で体験する鮮明な風景は過去の記憶になっていると思います。
そして過去の体験にはそれぞれ番号が割り振られてて、それらの番号は時代の順番になっているかも?
ちなみにマルチエンドらしく、過去で人を助けるか見捨てるかで、最後の病棟の廊下の風景や鏡に姿が映るか映らないか決まるみたいです。
で、結局何の話だったかはやっぱり不明で、そこに多くの批判も見られます。

まとめ

意味不明なストーリーに加えて操作性が悪いこともあってストレスが溜まり、アーティスティックな部分以外はあまり褒められません。
PS1時代にこんな感じのゲームあったよなーと他の方のレビューを漁っていたら
「現代版Dの食卓
という表現をされているところもありました。すごく共感してしまいましたw

それと現代版という点では、実はPS Moveや3D対応のための試作ゲームではないかとも思っています。
だからそれらの環境を揃えないと正当な遊び方ではないような気もしています。

どうせ一周しても1時間でクリアできますし、体験版だと思って遊ぶのが吉です。

category: DATURA

tag: PS3_D.DATURA 
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ぼくのなつやすみ3 -北国篇- 小さなボクの大草原  

「したっけバイビー」
北海道の小さな町に住むおじの家で夏休みの1ヶ月間を過ごしていくアドベンチャーゲーム。
大草原で形成された放牧地で、自由気ままな夏休みを満喫する。

2016年07月10日(Sun)09時08分39秒2016年07月10日(Sun)12時52分40秒
2016年07月10日(Sun)08時51分33秒2016年07月10日(Sun)09時00分27秒


【ジャンル】:アドベンチャー
【プレイタイム】:15時間
【クリア】:クリア済
【難易度】:やさしい
【総合評価/おススメ度】:C

【映像】:A
【音楽】:B
【シナリオ】:C
【熱中度】:D
【オリジナリティ】:B

【コメント】:小学4年生であの絵日記は幼くね?

夏休みだ!

ぼくなつシリーズはじっくり遊ぶのは今回が初めてで他シリーズと比較はあまりできませんが、里でもなく海でもない放牧地という新しい舞台ということで古参ユーザーも新鮮に遊べるのだとか。
あと左スティック操作が快適になったらしいです。前作とのつながりはダンカンだけです。

最近はどうも季節感というものを意識してゲームを選定してしまうため、
この夏にまさにピッタリのゲームを選択してしまいました。

大人になって働きに出てしまうと、連休はあれども1ヶ月もの連休なんて取れなくなる人が大半だと思うので、避暑地にのんびり過ごすなんてできない…みたいな考えであれば、ぼくなつで手軽に”夏休み気分”を満喫できます。

もちろん現代のちびっ子も家内遊びばかりで、外で遊ぶことに抵抗があっても、このゲームで夏休みの一例を体験できるのではなかろうか。
せっかく自然に触れるなら肌で直接感じるのが一番良いのはもちろんだけど、気軽に始めれるのはとてもいい。

7月に入って各地でもクソ暑くなってきた中、クーラーをガンガンに効かせた自室の中で、気温を気にすることなく快適に夏休み気分を満喫できるぼくなつシリーズはまさに現代の夏休みの過ごし方の一つだと思います(クズ)

雰囲気ゲー

個人的には、夏の雰囲気を楽しめればそれでいいと思ってたので、このゲームを選択して適切でした。

2016年07月10日(Sun)12時51分27秒2016年07月10日(Sun)12時49分35秒
2016年07月10日(Sun)08時59分13秒2016年07月10日(Sun)08時58分31秒

これこれ。
まあ風景の綺麗なこと。
見たこと無いはずなのに、すごく懐かしい気持ちになれます。
ある程度進めると色んなところに探検できるので、ゲームスタート時のワクワク感はなかなかでした。

背景は下手に3DCGで攻めることなく一枚絵で描かれ暖かみを感じます。
マップを移動するたびに紙芝居のように切り替えられるところが凄くいいです。
最近ならオープンワールドで再現してしまいがちで草すべりが最たる例ですが、全編が草すべりのような3Dマップでなく、こういう一枚絵方式の方が有利に働くケースもあるんだと思いました。

映像以外に音もこだわりがあるみたいで、BGMはイベントのみ、あとは自然音(しかも実音を収録)で構成されています。
真昼にはセミがシャンシャン鳴き、夕方涼しくなるとカナカナと鳴き声に変化があるなど、耳を澄ますと色々な発見ができます。
夜になるとコオロギや鈴虫が鳴き始め、「鈴虫は夏の虫なんだわ」という北海道あるあるを交えて風土を楽しむことができます。

2016年07月10日(Sun)09時02分18秒2016年07月10日(Sun)09時01分39秒
2016年07月10日(Sun)08時59分55秒2016年07月10日(Sun)13時43分12秒

友達や親戚家族との会話も妙にリアルで、主人公のボクくんが程よく子どもの考えであり、友達とは子ども同士の共通認識があって言葉足らずでも通じたりします。
逆におじさんおばさんとは話が食い違ってて大人側が妥協してしまうとか、ささいな会話だけでも聞いてて飽きません。

個人的には以下の会話が好きです。
バリカンを知らないボクくん「あ、宇宙怪獣の両手についているやつだ」
じいちゃ「それは、バルタンじゃねーかな」


そして8月の一ヶ月間を過ごすと実家に帰るエンディングを迎えますが、ドラマチックな別れがあるわけでなく、別れて寂しいねと挨拶回りで言われながら淡々と時が過ぎてゆく、邦画のようなノリの演出もわりと好きです。
ここで過剰に泣かれたり、臭いセリフなんて聞こえたら台無しで、それはドラマでやるべきことなわけで、シミュレーションツールとしては押し付けがましい演出の嵐に巻き込まれることなくて正解だと思いました。

こういった風景や演出の中で、初夏から残暑まで万遍なく雰囲気を楽しめてかなり満足です。

ゲーム的な話

すごく冷めた視点から見ると、言わばこのゲームのメインとなるコンテンツは、アイテム収集および虫相撲です。
今回に限っては私は雰囲気を楽しむだけで、ゲーム性は求めていないので割りと満足していますが、どこまでクリアできるかーみたいな張り合いを求め始めると、あまりオススメできるゲームではないと思います。

フラグ立てが曖昧で、子牛に牛乳を飲ませても飲ませなくてもイベントに影響はないらしく、鶏のタマゴを拾って朝ごはんにするとか、緑ちゃんに黙って服を借りるとか、調べて見る限りでは無駄なアクションが実は結構あるみたいでした。
そういう無駄なアクションを楽しめないと、このゲームは結構しんどいかもしれません。

虫相撲についても、いかに強い虫をドロップするかにかかっており、弱い虫との戦績を積む努力部分が軽視されているのが少し残念です。
アオカナブンの踏んづけでのし上がったのにキングレベルが全く勝てない…なんてことも。

フラグを立てると探索エリアがどんどん増える探検的な楽しさはあったので、さらに色んな民家に入ったり国道外の街に行けたり、マップをもっと充実させると色んな風景が増えて面白かったかなと思います。
本ゲームの全体マップはちょっぴり狭いので全部回ったらアイテム収集と虫相撲だけになるのが残念でした。

もしトロフィー機能があったら作業感半端なくなるので、本当に助かった。



とりあえず一周クリアしましたが、一つだけやり残したことがあります。

虫あみにより昆虫採集ができない…?

釣り竿は拾ったあとに水辺に行けば、アイコンのナビで親切に教えてくれるので操作はすぐに分かりました。
虫あみについてはどこにも落ちていないしヒントも無いとかどうなっているのか…

実はR1ボタンで虫あみを装備できるらしいです、しかも初期装備なので拾う必要なし。
ゲーム内にチュートリアルもなかったので全く気が付きませんでしたが、説明書をじっくり読むとそんなことが書いてあって愕然としました。

辛うじて木からはクワガタを捕まえれたのですが、アゲハ蝶もオニヤンマもホタルも総スルーという無能っぷり。
そういうプレイスタイルが許されるとはいえ、なんつーか本当に残念な夏休みの過ごし方でした。

思い出の1ページ

あっちこっち探検してワクワクしたり、虫あみ使えずがっかりしたり、プレイヤーによって楽しみ方が異なるゲームな気がするので一概にオススメはしません。
個人的には多忙な日々に癒やしを求めるため、夏休みの雰囲気を楽しむことのできる良いシミュレーションツールだと思いました。

あとオマケ画像。

2016年07月10日(Sun)09時04分09秒
↑ボクくん不潔…

2016年07月10日(Sun)12時50分48秒
↑牛乳絞るときに、牛がスーッとスライドする表現はなんとかならんかったのか・・・
歩行させるとかできるだろうに。

2016年07月10日(Sun)08時52分16秒
なにわろとんねん

category: ぼくのなつやすみ3 -北国篇- 小さなボクの大草原

tag: PS3_C.ぼくのなつやすみ3-北国篇-小さなボクの大草原 
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ホワイトアルバム-綴られる冬の想い出-  

「それは、冬の訪れとともに始まる物語―。」

冬の街を舞台に切ないラブストーリーを描くテキストアドベンチャー。
PC版のリメイク作品で、モーションポートレート技術によりキャラクターを滑らかに表現している。
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【ジャンル】:テキストアドベンチャー
【プレイタイム】:20時間+15時間
【クリア】:クリア済
【難易度】:やさしめ
【総合評価/おススメ度】:C

【映像】:B
【音楽】:S
【シナリオ】:C
【熱中度】:C
【オリジナリティ】:B

【コメント】:日本で一番有名なお笑い芸人の明石焼きサバって何?

冬にプレイしておきたい

気象庁によると、2015年は観測史上最も気温の高い年になったそうです。
世界の年平均気温は平年より0.4度高く、日本も平年より0.63度(同)高く、
統計開始の1898年以降で4番目に高いらしい。

個人的にも10月は暑いな~と半袖で過ごしていたのが、11月に入っていきなり寒くなって(実は平年並みらしい)こたつ布団に潜らないとやっていけないほど、冬の季節感を一気に感じました。
そんな時にふと「この時期にピッタリな冬のゲームやりたいな」と思い、このホワイトアルバムを手に取りました。
ゲームの世界と季節感を合わせるって事は意外と重要です。
偉い人にはそれがわからんのですよ。

続編のホワイトアルバム2のアニメ版を視聴済みだったため、このホワイトアルバムが浮気モノ作品だということは知っています。
男と女の三角関係が何とも胸が締め付けられる、まさに切ないストーリーだったと記憶しています。
2の方のゲーム版は高評価らしいのでそれをプレイすればよいのですが、ここではメインディッシュは後の楽しみに取っておいてあえてこの二番煎じ(?)の1作目をプレイして、士気を高めてみました。

オープニング

ゲーム起動時からドキドキが止まらない。

AQUAPLUSの社名ロゴのイントロからピアノ独奏でめちゃめちゃキレイで、ついうっとりしてしまい、しばらくすると自動的にOPムービーが始まって、冬にピッタリなアコースティックな主題歌に合わせて、これから攻略していくであろう女の子たちのグラフィックが次々と流れゆき、この先に待ち受けている切ないラブストーリーに期待が高まってふあああああああああ!!(?)ってテンションMAXになってました。


ただ冷静になって考えると、このOPムービーってゲーム中に登場するグラフィックをただ単純に垂れ流ししているだけ。
言い切るのは申し訳ないけど、別にそこまでレベルの高いわけでもないムービーですね・・・
ただし、このムービーこそが完全に自分の好みなんだろうなーとは感じています。
自己分析してみるとで心打たれた以下の二つの要因を挙げます。

①キャラ紹介系ムービー
様式として派手なアクションでも、過激なバイオレンスでも何でもいいです。キャラ紹介系はその様式の内の一つです。造語ですが。
昔のアニメでは一般的だったキャラ紹介系も、最近は古臭くてダサいんでしょうか、あまり見かけません。
テキストアドベンチャーである+浮気モノであることを前提として理解しているならば、単純明解なキャラクターを垂れ流すダイジェストがあるだけでも、ゲームに対しての期待感の効果は十分でしょう。
キャラクターが移りゆくシーンに目を奪われ、勝手に妄想してしまうし。
この、ゲームをプレイさせる前にワクワク感を引き立てることこそ重要だと思います。
さらにキャラが滑らかに動くモーションポートレートや、PS3の高画質により、非常に美しい仕上がりになっています。

②主題歌
アコースティックギターを中心としたウィンターソング。
冬の季節感を求めてたので、自分の期待していた曲そのものでした。
あとAメロの入りで、無音のところから「出会った時からもう~」の「出」の入り方がなんかツボ。
メロディーの緩急の付け方と歌手Suaraの透明感ある声が素晴らしいです。

この①と②が組み合わさることで初めて最高のムービーが完成するというわけです。
ちなみにこれと似たようなキャラ紹介系ムービーもあります。(本作と全く関連性のないドマイナーなゲームです)

浮気で表現したかったこと

ゲーム内容です。

主人公の藤井冬弥には既に森川由綺という現役アイドルの恋人がいるという珍しい導入で物語が始まります。
そこから些細な事をきっかけに、高校時代の友人から職場の仕事仲間まで、真実の愛を見つけ出す、あまり類を見ないタイプのギャルゲーです。
当時(1998年)でも珍しいと評されています。

ゲームシステムは、一日一回だけ任意で女の子に会いに行き、会話ポイントを貯めて、ある程度ポイント(裏持ちの好感度)が貯まったら特別イベントが発生するような仕組み。
11月~翌年2月までの4ヶ月間で、気に入った子に何度も会いに行けば基本的にその子の特別イベントが発生します。
必須の選択肢も少なめで、突き放すような選択肢さえ選ばなければ簡単にエンディングを見ることができます。(ただ自分は面倒なため攻略サイト見ながらやりました)
一周が大体5時間、流し読みであれば2時間ほどで、ちょっと短めですが短編集のようでテンポはちょうどいいです。

由綺は作中では冬弥に一途で、まさに理想像のような彼女です。
人の言うことをすぐに受け入れ、それ故からかわれて、アワアワする危なっかしさは少しあざい気がするけれども、その姿はとても健気です。
そして他人からも素直だと評価され、アイドルとしても逸材のとても良い子ちゃんです。

それにも関わらず、冬弥は流されるように別の女と親密になってしまいます。
それは職場で出会うアイドルやマネージャーであったり、高校時代からの幼馴染や先輩であったり、ロリな高校生も攻略対象です。
高スペックな彼女がいる立場でありながら「君のことが気になって仕方ないんだ」と所構わず全ての女の子に優しさを見せまくる彼はまさに糞野郎です。

「由綺がいるのに俺は・・・」とか「ああ由綺に会いたい・・・」とか、共感を誘うような戯言を口にする冬弥ですが、どれも自身の勝手な行動ばかりで"共感"なんて感情は全く沸きません。
糞野郎な主人公で正直つまんないと思ってましたが、目先の物事に流される哀れな人間がどのような結末を迎えるのか、多少なりとも気になる展開であるのが救いでした。

コメンタリー等文献が手元にないためシナリオの意図は分かりませんが、”浮気の過程”と”それによって引き起こる切ないラブストーリー”を見せたかったんだろうと思います。

求めている浮気モノ

あと個人的に残念なのが、いわゆる修羅場みたいな展開についての描写に物足りなさを感じました。
些細なことから好意を寄せられて簡単に愛人関係に発展するも、まあ女の子と普通に仲良くするだけっていう。
由綺は、感づいたところでも良い子ちゃん気質なので発狂することもなく声を荒げることもなく、簡単にフェードアウトして三角関係でガヤガヤしません。
(ただしこのフェードアウトにより由綺がどんどん遠い存在になってしまう表現の仕方は心苦しさを感じるのでGOOD)

それと彼女がいる状況について。この設定はすごく面白い。
しかしプロローグで"彼女がいる"という状況を淡々と語るだけで、プレイヤーの意識が根付く前に他の女の子と仲良くしてしまうため、浮気というよりもただ普通の交際をしているようにも受け取れてしまいます。
そのため一般的なギャルゲーをプレイしているのと大差ない印象を受けました。
プロローグで一通りの登場人物と出会うわけですが、あのシーンでもっと由綺を紹介して"彼女がいる"という状況を実感させた方が浮気っぽさが表現できたのになーと思います。

合わせて、由綺以外のルートでは、そもそも由綺にスポットが当たらないです。
他のギャルゲーでは当たり前のことではありますが、浮気がテーマなわけだから、由綺の描写を増やさないと修羅場は発生しないです。
自分の願望としては、ギスギスした関係が爆発して修羅場と化して、皆が感情むき出しに傷つき傷つけられる、そんな目も当てられない展開を期待していたんですが・・・
(それはそれで安っぽいドラマになるだけですかね・・・)
でもそれがあれば唯一無二の”切ないラブストーリー”になり得たかと思います。多分。

とにかく、「浮気→修羅場」という安直な展開を期待していた自分にとって残念な結果でした。

シナリオ外の会話

些細なことですが、会話内容に独特のセンスを感じます。
読む中で気になった事が、主人公の感情をカッコ書きで表現(面倒だな、みたいな)することは珍しいことではないですが、多用してて主人公のウザさが引き立ちます笑

他にも会話内容、特に緒方英二という美術・音楽・芸能のあらゆる才能を持つ超万能人間の会話は考えさせられるセリフが多いです。
マイノリティとかリベラルとかいかにもなカタカナ語を使いつつ露骨に知的さをアピール。
「偽物は本物よりも本物している」とかラノベの物語っぽい事も呟いていました。

会話の中からそういった性格が探せるようになっており、女の子たちも例外ではないです。
変な性癖を見つけたときはラッキーのような残念のような・・・
こういったシナリオ以外の様々なキャラクターの会話内容は本編よりも楽しめました。

おまけのやり込み要素として、会話コンプはメモを取っておかないと何周もプレイするハメになって死ねます。
さらにメモを取ったところで、突然フリーズするバグに遭遇すると、セーブしたところからやり直しなため最初は焦りました。
しかし目的地を選択する際に□ボタンの会話スキップを押さないように気をつければほぼ回避できるので、あと細めにセーブすれば絶対安全です。
そもそも会話条件が限定的なこともあってイベント出現させるだけで時間は結構かかりますが・・・まあプラチナとれたしいい思い出です。

まとめ

結局この話題に帰るわけで、BGMや主題歌が最高に良い!!これに尽きる!!

どのBGMもPC版の原曲を尊重して構成はそのままで、音源を新しくしたような編曲方法らしいです。(サントラのブックレットより)
それが90年代の古さが出ててかなり自分好みなBGM。

タイトルにもなっている「WHITE ALBUM」や緒方理奈の持ち曲「SOUND OF DESTINY」等の主題歌も、当時流行りだったR&Bやビーイング系の要素を忠実に再現しています。

PC版「WHITE ALBUM」


PS3版「WHITE ALBUM」


しかもオプションでBGM再生があるのが地味に嬉しい。
(コンフィグのBGM音量がやたら大きいですが、スタッフの主張でしょうか?)

そういった音楽に関するこだわりがヒシヒシと伝わってきて、自分的には音楽だけでかなり満足しました。
絵的にはキャラがぬるぬる動くモーションポートレートも自然な表現でよかったし、PC版やアニメ版とキャラデザインを比較しても、現代風に昇華されてて一番好き。

ともあれ、このゲームのおかげで冬の季節を満喫することができました。
シナリオ方面はWA2に期待することにします。(来年プレイ予定、遠いなー)

category: ホワイトアルバム-綴られる冬の想い出-

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カオスチャイルド  

「おっけい」

前作カオスヘッドの舞台設定を継承した科学アドベンチャーシリーズ。
ニュージェネレーションの狂気の再来と呼ばれる連続殺人事件の謎を解き明かす。
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【ジャンル】:テキストアドベンチャー
【プレイタイム】:30時間
【クリア】:クリア済
【難易度】:簡単
【総合評価/おススメ度】:B

【映像】:B
【音楽】:C
【シナリオ】:B
【熱中度】:B
【オリジナリティ】:B

【コメント】:「11番目のロールシャッハ」言いたいだけちゃうんかい

感想

前作プレイ済み。
前作の知識は必須ではないけれど、事前の知識あればそれだけ理解が早かったり、
より深く事象を考察できたりするから、プレイしていることに越したことはない感じ。
それってつまり必須じゃん・・・
前作の設定を踏まえた衝撃の展開もあるため、やっぱりこれはカオスヘッド2と呼ぶべき作品だと考えます。

このゲームの特徴は何といっても、単なる甘ったるいギャルゲーでなく、推理小説のようなミステリーや猟奇描写ありな刺激の要素を含むテキストアドベンチャー(+αでギャルゲー)であるところでしょう。

冒頭からとあるモブキャラが不可解な事件に巻き込まれ絶命するも、謎はしばらく明かされないまま、プレイヤーは不安だけを煽られる。
一方で主人公は学園生活サイドで舞台設定を把握しつつエンジョイ。
興味本位で連続殺人事件に首を突っ込むと、別の猟奇殺人事件に遭遇してしまい登場人物もプレイヤーも一気に緊張してしまう。
前作の流れを踏襲した緊張とリラックスのサイクルが実に素晴らしいです。

初めて遭遇してしまった事件「回転DEAD」はどういったトリックなんだ!とか、二回目に遭遇した事件「ごっつぁんデス」のような人間離れした芸当がどうやってできるんだとか、そもそも力士シールってなんだとか(あのシール、実際に街のあちこちに貼られた謎シールらしいです)リアルさがあって推理モノとして見るとすごくワクワクしてきます。


しかし前作の経験より罠に引っかかってはいけません。
リアルな推理モノとして読むと残念なオチが来ることは予期してたので心構えはしてたんですが、やっぱり今作もそういう展開でした。

簡単にいえば非リアルな異能モノです。
これのせいで現実から一気に突き放された非リアルが襲いかかり、
あのトリックやこのトリックも「不思議な能力でしたー」で片付けられるのがすごく勿体無い、勿体なさ過ぎる。
ガチの謎解きを期待すると肩透かしをくらいます。

途中でプレイをやめたという意見もネットで見かけましたが、このゲームの解答に対して"冷めた気持ち"が発生したからなんでしょうか。

しかし裏を返せば、異能ありき非リアルな推理モノと割り切れば結構面白いシナリオだとは思います。

各ヒロインたちが所有する特殊能力(震災の後遺症であるが)があることによって
普段とは異なる視点で物事を観察できたり、
誰の何の能力によってそうなったのか?と別次元の推理ができる、その余地はしっかり残されています。
物語に引き込まれるという意味では、能力有無の関係なく同様に存在します。

・・・ギャルゲーとしてはどうなんだろうか。
ノーマルエンド後の各ヒロインのルートは、物語全体としてはサブエピソード(ifルート?)的扱いなのでちょっとダレる感じではありました。
恋愛な描写は随分控えめ、それでもって悲しい結末がやたら多い印象です。
結論として変わり種のギャルゲーとして見るのが正解です。

ともあれ、真エンディングではあんな展開やこんな展開になるので最後までプレイする価値は十分にあります。
しっかり読み応えのある、物語の作りとしてはテキストアドベンチャーの見本となる作品だと思います。

ネタバレ多くなりそうなので「続きを読む」でクリア後のこと追記します。

-- 続きを読む --

category: カオスチャイルド

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