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ホワイトアルバム-綴られる冬の想い出-  

「それは、冬の訪れとともに始まる物語―。」

冬の街を舞台に切ないラブストーリーを描くテキストアドベンチャー。
PC版のリメイク作品で、モーションポートレート技術によりキャラクターを滑らかに表現している。
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【ジャンル】:テキストアドベンチャー
【プレイタイム】:20時間+15時間
【クリア】:クリア済
【難易度】:やさしめ
【総合評価/おススメ度】:C

【映像】:B
【音楽】:S
【シナリオ】:C
【熱中度】:C
【オリジナリティ】:B

【コメント】:日本で一番有名なお笑い芸人の明石焼きサバって何?

冬にプレイしておきたい

気象庁によると、2015年は観測史上最も気温の高い年になったそうです。
世界の年平均気温は平年より0.4度高く、日本も平年より0.63度(同)高く、
統計開始の1898年以降で4番目に高いらしい。

個人的にも10月は暑いな~と半袖で過ごしていたのが、11月に入っていきなり寒くなって(実は平年並みらしい)こたつ布団に潜らないとやっていけないほど、冬の季節感を一気に感じました。
そんな時にふと「この時期にピッタリな冬のゲームやりたいな」と思い、このホワイトアルバムを手に取りました。
ゲームの世界と季節感を合わせるって事は意外と重要です。
偉い人にはそれがわからんのですよ。

続編のホワイトアルバム2のアニメ版を視聴済みだったため、このホワイトアルバムが浮気モノ作品だということは知っています。
男と女の三角関係が何とも胸が締め付けられる、まさに切ないストーリーだったと記憶しています。
2の方のゲーム版は高評価らしいのでそれをプレイすればよいのですが、ここではメインディッシュは後の楽しみに取っておいてあえてこの二番煎じ(?)の1作目をプレイして、士気を高めてみました。

オープニング

ゲーム起動時からドキドキが止まらない。

AQUAPLUSの社名ロゴのイントロからピアノ独奏でめちゃめちゃキレイで、ついうっとりしてしまい、しばらくすると自動的にOPムービーが始まって、冬にピッタリなアコースティックな主題歌に合わせて、これから攻略していくであろう女の子たちのグラフィックが次々と流れゆき、この先に待ち受けている切ないラブストーリーに期待が高まってふあああああああああ!!(?)ってテンションMAXになってました。


ただ冷静になって考えると、このOPムービーってゲーム中に登場するグラフィックをただ単純に垂れ流ししているだけ。
言い切るのは申し訳ないけど、別にそこまでレベルの高いわけでもないムービーですね・・・
ただし、このムービーこそが完全に自分の好みなんだろうなーとは感じています。
自己分析してみるとで心打たれた以下の二つの要因を挙げます。

①キャラ紹介系ムービー
様式として派手なアクションでも、過激なバイオレンスでも何でもいいです。キャラ紹介系はその様式の内の一つです。造語ですが。
昔のアニメでは一般的だったキャラ紹介系も、最近は古臭くてダサいんでしょうか、あまり見かけません。
テキストアドベンチャーである+浮気モノであることを前提として理解しているならば、単純明解なキャラクターを垂れ流すダイジェストがあるだけでも、ゲームに対しての期待感の効果は十分でしょう。
キャラクターが移りゆくシーンに目を奪われ、勝手に妄想してしまうし。
この、ゲームをプレイさせる前にワクワク感を引き立てることこそ重要だと思います。
さらにキャラが滑らかに動くモーションポートレートや、PS3の高画質により、非常に美しい仕上がりになっています。

②主題歌
アコースティックギターを中心としたウィンターソング。
冬の季節感を求めてたので、自分の期待していた曲そのものでした。
あとAメロの入りで、無音のところから「出会った時からもう~」の「出」の入り方がなんかツボ。
メロディーの緩急の付け方と歌手Suaraの透明感ある声が素晴らしいです。

この①と②が組み合わさることで初めて最高のムービーが完成するというわけです。
ちなみにこれと似たようなキャラ紹介系ムービーもあります。(本作と全く関連性のないドマイナーなゲームです)

浮気で表現したかったこと

ゲーム内容です。

主人公の藤井冬弥には既に森川由綺という現役アイドルの恋人がいるという珍しい導入で物語が始まります。
そこから些細な事をきっかけに、高校時代の友人から職場の仕事仲間まで、真実の愛を見つけ出す、あまり類を見ないタイプのギャルゲーです。
当時(1998年)でも珍しいと評されています。

ゲームシステムは、一日一回だけ任意で女の子に会いに行き、会話ポイントを貯めて、ある程度ポイント(裏持ちの好感度)が貯まったら特別イベントが発生するような仕組み。
11月~翌年2月までの4ヶ月間で、気に入った子に何度も会いに行けば基本的にその子の特別イベントが発生します。
必須の選択肢も少なめで、突き放すような選択肢さえ選ばなければ簡単にエンディングを見ることができます。(ただ自分は面倒なため攻略サイト見ながらやりました)
一周が大体5時間、流し読みであれば2時間ほどで、ちょっと短めですが短編集のようでテンポはちょうどいいです。

由綺は作中では冬弥に一途で、まさに理想像のような彼女です。
人の言うことをすぐに受け入れ、それ故からかわれて、アワアワする危なっかしさは少しあざい気がするけれども、その姿はとても健気です。
そして他人からも素直だと評価され、アイドルとしても逸材のとても良い子ちゃんです。

それにも関わらず、冬弥は流されるように別の女と親密になってしまいます。
それは職場で出会うアイドルやマネージャーであったり、高校時代からの幼馴染や先輩であったり、ロリな高校生も攻略対象です。
高スペックな彼女がいる立場でありながら「君のことが気になって仕方ないんだ」と所構わず全ての女の子に優しさを見せまくる彼はまさに糞野郎です。

「由綺がいるのに俺は・・・」とか「ああ由綺に会いたい・・・」とか、共感を誘うような戯言を口にする冬弥ですが、どれも自身の勝手な行動ばかりで"共感"なんて感情は全く沸きません。
糞野郎な主人公で正直つまんないと思ってましたが、目先の物事に流される哀れな人間がどのような結末を迎えるのか、多少なりとも気になる展開であるのが救いでした。

コメンタリー等文献が手元にないためシナリオの意図は分かりませんが、”浮気の過程”と”それによって引き起こる切ないラブストーリー”を見せたかったんだろうと思います。

求めている浮気モノ

あと個人的に残念なのが、いわゆる修羅場みたいな展開についての描写に物足りなさを感じました。
些細なことから好意を寄せられて簡単に愛人関係に発展するも、まあ女の子と普通に仲良くするだけっていう。
由綺は、感づいたところでも良い子ちゃん気質なので発狂することもなく声を荒げることもなく、簡単にフェードアウトして三角関係でガヤガヤしません。
(ただしこのフェードアウトにより由綺がどんどん遠い存在になってしまう表現の仕方は心苦しさを感じるのでGOOD)

それと彼女がいる状況について。この設定はすごく面白い。
しかしプロローグで"彼女がいる"という状況を淡々と語るだけで、プレイヤーの意識が根付く前に他の女の子と仲良くしてしまうため、浮気というよりもただ普通の交際をしているようにも受け取れてしまいます。
そのため一般的なギャルゲーをプレイしているのと大差ない印象を受けました。
プロローグで一通りの登場人物と出会うわけですが、あのシーンでもっと由綺を紹介して"彼女がいる"という状況を実感させた方が浮気っぽさが表現できたのになーと思います。

合わせて、由綺以外のルートでは、そもそも由綺にスポットが当たらないです。
他のギャルゲーでは当たり前のことではありますが、浮気がテーマなわけだから、由綺の描写を増やさないと修羅場は発生しないです。
自分の願望としては、ギスギスした関係が爆発して修羅場と化して、皆が感情むき出しに傷つき傷つけられる、そんな目も当てられない展開を期待していたんですが・・・
(それはそれで安っぽいドラマになるだけですかね・・・)
でもそれがあれば唯一無二の”切ないラブストーリー”になり得たかと思います。多分。

とにかく、「浮気→修羅場」という安直な展開を期待していた自分にとって残念な結果でした。

シナリオ外の会話

些細なことですが、会話内容に独特のセンスを感じます。
読む中で気になった事が、主人公の感情をカッコ書きで表現(面倒だな、みたいな)することは珍しいことではないですが、多用してて主人公のウザさが引き立ちます笑

他にも会話内容、特に緒方英二という美術・音楽・芸能のあらゆる才能を持つ超万能人間の会話は考えさせられるセリフが多いです。
マイノリティとかリベラルとかいかにもなカタカナ語を使いつつ露骨に知的さをアピール。
「偽物は本物よりも本物している」とかラノベの物語っぽい事も呟いていました。

会話の中からそういった性格が探せるようになっており、女の子たちも例外ではないです。
変な性癖を見つけたときはラッキーのような残念のような・・・
こういったシナリオ以外の様々なキャラクターの会話内容は本編よりも楽しめました。

おまけのやり込み要素として、会話コンプはメモを取っておかないと何周もプレイするハメになって死ねます。
さらにメモを取ったところで、突然フリーズするバグに遭遇すると、セーブしたところからやり直しなため最初は焦りました。
しかし目的地を選択する際に□ボタンの会話スキップを押さないように気をつければほぼ回避できるので、あと細めにセーブすれば絶対安全です。
そもそも会話条件が限定的なこともあってイベント出現させるだけで時間は結構かかりますが・・・まあプラチナとれたしいい思い出です。

まとめ

結局この話題に帰るわけで、BGMや主題歌が最高に良い!!これに尽きる!!

どのBGMもPC版の原曲を尊重して構成はそのままで、音源を新しくしたような編曲方法らしいです。(サントラのブックレットより)
それが90年代の古さが出ててかなり自分好みなBGM。

タイトルにもなっている「WHITE ALBUM」や緒方理奈の持ち曲「SOUND OF DESTINY」等の主題歌も、当時流行りだったR&Bやビーイング系の要素を忠実に再現しています。

PC版「WHITE ALBUM」


PS3版「WHITE ALBUM」


しかもオプションでBGM再生があるのが地味に嬉しい。
(コンフィグのBGM音量がやたら大きいですが、スタッフの主張でしょうか?)

そういった音楽に関するこだわりがヒシヒシと伝わってきて、自分的には音楽だけでかなり満足しました。
絵的にはキャラがぬるぬる動くモーションポートレートも自然な表現でよかったし、PC版やアニメ版とキャラデザインを比較しても、現代風に昇華されてて一番好き。

ともあれ、このゲームのおかげで冬の季節を満喫することができました。
シナリオ方面はWA2に期待することにします。(来年プレイ予定、遠いなー)
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